それでも まだ たくさんの魚がいたので 魚屋にフナやナマズやウナギを買いとってもらいました。
 その中に 大きさが四十センチ位のとても変な形をした魚が二ひき混ざっていました。
 これを見た魚屋は きみが悪くなり ほかの魚屋にやってしまいました。これをもらった魚屋も また きみが悪くなり ほかの人にあげてしまいました。
 この二ひきの魚は 次からつぎへと 人の手にわたり また須賀村へもどされてしまいました。
 その変な魚は ウナギのような形をしてどす黒いみどり色のコケラにおおわれ その目はギロリとして人をにらみかえすようでした。人びとは この姿を見てこわくなりました。
 でも、この二ひきは元の住み家にきたのにもかかわらず二 三日たつと きゅうに元気がなくなり弱ってしまい とうとう死んでしまいました。
 村の人たちは
「これはきっと沼の主にちがいなかったんだ」と 口々にうわさしあいました。
 それで 大きな沼のあったところの弁天様をまつったお堂の中に しまっておくことにしました。


昔話の目次へ           前のページへ

イラストマップへ